薩摩弁の効能 [雑学]
東西冷戦時代に限らずとも、戦争において「情報」は欠かせないもの。
どっかんどっかんと爆弾を落とすのも、これがないと意味がない。
第二次大戦中は、各国たくさんの暗号を開発したが、
日本ほど「シンプル」かつ「大胆」で、
しかも外国人には「解読不能」な暗号を使ったところはないだろう。
1943年にドイツから日本へ寄贈された2隻の潜水艦のうちの1隻、
U511号には軍事代表委員の野村直邦中将が便乗することになっていた。
当時の日本の外務省と在独大使館の間の情報交換は、乱数表を用いた暗号電報。
ところが、戦況の悪化に伴い使用が困難に。
そんな時、重大機密事項であるU511の出航に関する情報交換に採用した暗号が
「早口の薩摩弁」だったのだ。
よほど解読されない自信があったのだろう、
出航前後に十数回、堂々と国際電話を使って話を伝えた。
アメリカ軍事情報部は当然のことながらこの通話を盗聴、
さまざまな方法で(アメリカにとっては)暗号の解読に努めたものの、
最初はどの国の言語かも分からなかったのだとか。
そのままで暗号になってしまうとは、恐るべし(早口の)薩摩弁!?
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